株主優待といえば、生活のほとんどを株主優待で賄っているという、テレビでもお馴染みの桐谷広人さんが有名です。桐谷さんのようなケースは特別でしょうが、株主優待を賢く利用することで、ワンランク上の生活も決して夢ではありません。桐谷さんを見習って、株主優待制度を利用する主婦も増えています。そこで、タイプ別に主婦向けのおすすめ株主優待を集めてみました。
実用性が高く根強い人気の食料品
現在のような超低金利の時代には、預貯金をしていても利息によって資産が増えることはほんのわずか、ほとんど無きに等しい額です。ならば、株主になって株主優待を得る方が、はるかに賢い選択といえるのかもしれません。
株主優待で、主婦層に根強い人気を誇っているのが食料品です。常に使うものでもあるし、いくらあっても困るものでもありません。なかにはギフト用の高級品もありますので、届いたときの喜びも格別です。では、人気の株主優待の中身をみていきましょう。
食料品では、
・「日清食品ホールディングス」の3,000円相当の製品詰め合わせ(株主限定製品入り)
・「伊藤ハム米久ホールディングス」の5,000円相当の自社グループ商品
・「明治ホールディングス」の2,000円相当の製品詰め合わせ
・「J-オイルミルズ」の3,000円相当の自社商品
などの人気が高いようです。
詰め合わせの内容や金額は、所有する株数によって違います。また、何株以上を所有するといった条件なども、それぞれの企業によって違いますので、持ち株数や所有年数などの条件をしっかりと確認して、株主優待をエンジョイしましょう。
使い勝手のよい商品券やクオカード
株主優待で送られてくる商品も嬉しいものですが、自由に使えるのが商品券やクオカードなどの金券です。例えば
・「ホクリヨウ」のたまごギフト券(100株以上/100円×5枚、1,000株以上/100円×20枚)
・「NITTOH」の全国共通おこめ券
・「ニプロ」のJCBギフトカード(300株以上1000円分、1000株以上5,000円分)
などが人気を集めているようです。
その他にも「大東建託」では、全国共通商品券のほか、自社サービス優待割引券として、建築工事請負代金キャッシュバック 30万円、分譲マンション購入金額キャッシュバック30万円、紹介報奨金10%アップ、建築工事のオプション設備(上限30万円)サービス、賃貸仲介手数料無料優待券などを用意しています。
優待カード提示で味わうささやかな優越感
株主優待にもいろいろありますが、優待カードや株主カードを発行している企業もあります。ショッピングの際に、カードを提示することで優待サービスの特典を得ることができるため、ちょっとした優越感を味わうことができます。
なかでも主婦層がとくに熱い視線を送っているのが「イオン」です。全国のイオン、マックスバリュなどの直営売場で使える優待カードは、現金、イオンの電子マネーWAON、クレジット払い、イオン商品券、イオンギフトカードでの支払い分に、買物3%のキャッシュバック特典がついています。
感謝デーには5%となるため、食料品から日用品、衣料品までなんでも揃っている大型スーパーですから、使い方によっては、かなりお得なカードになるのではないでしょうか。
また、「オリックス」の株主カード(100株以上)所有者には、全国各地の取引先企業が製造・販売する特製の商品・飲料、オリックスグループの野球観戦やゴルフ場で利用可能な優待券などが掲載されたカタログから1品を選択する“ふるさと優待”があります。
その中身ですが、3年以上継続保有の株主が対象のAコースは、北海道産熟成牛ステーキ、タンブラーなど 、3年未満保有の株主が対象のBコースは、ナチュラルチーズ詰め合わせ、京菓子詰め合わせなどがあります。
外食が多い人、ママ友とのランチを楽しみたい人向け
いまや、ママ友とのランチタイムは、主婦層のかかせないコミュニケーション手段であり、息抜きの場としても、すっかり定着しています。株主優待は、そんなときにも活躍してくれそうです。
バランスのとれた家庭的なメニューを提供している定食専門店の「大戸屋ホールディングス」は、女性にも人気があり、ランチタイム時にはママさんたちも大いに利用しているようです。大戸屋の株主優待は食事券ですが、近くに店舗がなく、なかなか足が運べないという人はお米を選ぶこともできます。
“安くておいしい、しかも無添加”がセールスポイントのくら寿司で有名な「くらコーポレーション」は、全国に300店舗以上を展開していますから、きっと、お住まいの近くにもあることでしょう。ご家族で利用している人も多いと思いますが、株主優待で食事券をゲットすれば、お寿司を食べる機会がより増えることになるかもしれません。
買物のときに、休憩もかねて立ち寄ることが多い「日本マクドナルドホールディングス」の株主優待食事券も、主婦にとっては強い味方になります。バーガー類の引換券やサイドメニュー引換券、ドリンク引換券などがあり、コーヒーブレークにはとても重宝します。
たまには、ちょっと贅沢な食事を楽しみたいという人には、「柿安本店」がおすすめです。創業140年の老舗高級店だけに、普段から頻繁に利用することは難しいですが、たまには厳選された柿安の牛肉ですき焼きを味わうのもいいものです。株主優待は、各店舗で利用できる食事券や、松阪牛などの厳選商品の中から選ぶことができます。
レジャーを楽しみたいアクティブ派には航空会社や旅行会社の株
旅行好きの人には、航空会社や旅行代理店の株がおすすめです。例えば、国内線シェア5割の「ANAホールディングス」の株主優待は、国内搭乗券50%割引券や国内・海外パッケージツアー、ホテル、空港売店での買物などの優待割引があります。
空路を代表するのがANAなら、鉄路は「東日本旅客鉄道(JR)」でしょうか。こちらの株主優待も多くのグループ企業を抱えている利点を生かした充実ぶりです。鉄道博物館入館割引券、東京ステーションギャラリー入館割引券、宿泊割引券、レストラン・バー割引券、駅レンタカー割引券などに加え、JR東京総合病院の人間ドック料金割引券まであります。
そのほかにも、旅行会社大手のエイチ・アイ・エスならハウステンボスの入場割引、オリエンタルランドの株主になれば、東京ディズニーランドの1Dayパスポートなど、株主優待で人気のテーマパークもお得に利用することができます。
投資というよりお土産をもらうライト感覚の楽しみを優先
主婦層に人気がある株主優待の中身を調べていくと、お米や食料品、旅行関連に人気が集まっているようです。しかし、株主優待の恩恵を受けるためには、まず株を購入して株主にならなければなりません。
いわゆる株投資による個人投資家の仲間入りをするわけですが、株投資といえば、素人には難しいという印象があるでしょう。確かに、株の投資で、それ相応の利益を得ようと思えば、株価の動きや経済情勢などにも目配りが必要です。
ただ、株主優待によるちょっとした恩恵が目的なら、そう難しく考える必要はありません。自分が求める株主優待を提供している企業の株を買えばいいだけのことです。
無理のない金額からはじめ、株で儲けるなどと大げさに構えるのではなく、お土産をもらうようなライトな感覚なら、株主優待を上手に利用することで、ワンランク上の生活も、決して夢物語ではありません。まずは目的に合った株を探してみてはいかがでしょうか。